ビル管理優良事業者評価制度(SEESER)のおすすめ
当協会では、自らの活動において省エネ・環境負荷低減を志向し、顧客である業務用ビルの省エネ・環境負荷低減に寄与するとともに、優れた品質のサービスを提案できるビル管理事業者を「ビル管理優良事業者(省エネ・環境負荷低減事業者)」として評価・認証し、これにより、省エネルギーの推進等、循環型社会の構築に資することを目的とする制度であるビル管理優良事業者評価制度(SEESER)の認証事業を平成17年度から展開しています。
当時、長期にわたる景気の低迷、ビル建設の鈍化、不動産証券化の進展などの影響を受け、ビル管理コストは圧迫され、ビルメンテナンス業の経営は極めて厳しい状況にありました。こうした状況下においてビル管理会社各社も不当な価格競争に陥りやすく、品質の低下を招いていました。特に建物所有者に対しては、単に価格だけの評価ではなく、ビル管理事業者の持つ技術力・提案力・マネジメント力を適正に評価した結果を提供することによって、顧客の資産を長持ちさせ単に価格が安いだけではなく真にコストパフォーマンスの良いビル管理事業者、また顧客の行う環境負荷低減のための活動を支援できるビル管理事業者を選定できる仕組みを提供することが狙いでした。
そういった趣旨にご賛同いただいた各社からこの認証制度へのお申込をいただきましたが、制度発足から十数年が経過し、ビルメンテナンス業界を取り巻く環境も大きく変わってきています。特にITやIoTといった技術革新の大きなうねりは業界にも押し寄せてきており、今まで以上に選別化が進むことが予想されます。
従って、今後業界および各社が発展していくためには、今こそ原点に帰って技術面はもとよりビルメンテナンス会社としての総合力を向上させることが不可欠です。
そのためにも、ビル管理優良事業者評価制度(SEESER)の認証を受けることを改めておすすめします。
1.評価対象、審査方法、運営体制等
(1)評価対象
事業者(会社単位)を評価対象とします。
(2)認証期間
3年間(認証継続には3年毎の審査が必要)
(3)審査方法および運営体制
申請:事業者による申請。申請書類は申請書および自己評価表
・一次審査: 協会事務局で申請書類を元に基礎資料を作成。
※協会に設置された審査委員会(学識経験者を中心とした数名の委員会)において選考を行います。
・二次審査:一次審査で選考された案件について審査員が現地確認を行います。
※1日審査。事業者としての本社及び必要に応じて管理ビル等の事業所
認証:現地審査結果を基に審査委員会で選考し、その結果を受け協会が理事長名で認証します。
2.評価項目
ビル管理事業者を評価する視点は大きくは以下の七つの区分に分けられています。
(1)自らの環境負荷低減(省エネ対策、廃棄物対策等)のための活動
(2)顧客の環境負荷低減活動を支援するための技術力・提案力
(3)品質の維持
(4)エネルギーセキュリティ
(5)コンプライアンス(法令遵守)
(6)企業の社会的責任(企業倫理等)
(7)顧客満足度
3.SEESER導入のメリット
(1)省エネ総合力のブラッシュアップ
SEESERは、省エネルギーに対する技術力・提案力・環境負荷低減能力を適正に評価します。指標の基づく自己評価・客観的評価を経て、自社の組織力を把握・改善することで、企業力を向上することができます。
(2)コストだけにとらわれない付加価値のある提案でブランド化
SEESER認証事業者は、顧客の資産価値を高め、環境負荷低減活動を支援できる企業です。コストメリットだけにとらわれることなく、付加価値のある製品やサービスの提案でブランド化を図ることができます。
(3)建物オーナー(民間・官公庁)への訴求力
ビル管理会社は行政をはじめ、様々な業態の企業との連携も増えています。SEESER認証事業者は、選ばれる企業としての信頼度・価値を裏付けるものとなります。
(4)入札等に有利
一部の病院等の管理業務入札条件として本制度が活用されています。
(詳細は協会事務局までお問い合わせください。)
4.環境負荷低減企業としてのビル管理